悪の塔 La tour de Nesle 1955

大デュマの戯曲「ネールの塔」を映画化した怒涛のメロドラマ。ルイ10世治下の14世紀のパリ。王の居ぬ間に若い男を塔に連れ込んでは殺害し死体をセーヌに捨てる遊戯にふける王妃は、愛人との間にできた我が子をも殺めてしまう。王妃マルグリット・ド・ブルゴーニュにふんしたS・パンパニーニの豊満な裸体と厚化粧の重圧感、薄暗くジメジメした塔内部の退廃的な魅力、ジェヴァカラーの作為的な色彩。

1955/ジェヴァカラー/120分/ レ・フィルム・フェルナン・リヴェール
(監・脚)アベル・ガンス (原)アレクサンドル・デュマ (脚)F・リヴェール (撮)アンドレ・トーマ (音)アンリ・ヴェルダン (出)シルヴァーナ・パンパニーニ、ピエール・ブラッスール、ポール・ゲール、ジャック・トーヤ、ミシェル・ブーケ
Jun 3, 2009 (wed)