父たち、息子たち (日本未公開) Padri e figli 1957
ギルダースリーブ氏の災難 (日本未公開) Gildersleeve's Bad Day 1943
40年代のアメリカで人気を博したラジオコメディ“The Great Gildersleeve”シリーズの映画化第2作。強盗事件の裁判に陪審員として召喚された一市民ギルダースリーブ氏にふりかかるドタバタ賄賂騒動の顛末。
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ミステリー・イン・メキシコ (日本未公開) Mystery in Mexico 1948
保険調査員が消えた同僚と宝石の行方を探すため、その妹の後をつけメキシコへと飛ぶ、職人監督ワイズの手堅いB級サスペンス。
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謎の下宿人 The Lodger 1944
ドイツ表現主義の影響が色濃く投影されたブラームのフィルム・ノワールにおける不穏な雰囲気描写や光と闇の演出は秀逸。約15年ぶりに再見。
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彼らは更正する (日本未公開) They All Come Out 1939
刑務所での犯罪者更正の過程をたどるセミドキュメンタリータッチのプロパガンダドラマ。MGMの短編で腕を鳴らしたターナーの前半のギャングによる銀行襲撃を一瞬のうちに見せる恐るべき経済性は「拳銃魔」(50)を予告する。
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レオパルドマン 豹男 (日本未公開) The Leopard Man 1943
PKOを経営難から救うターナー&ヴァル・リュートン(プロデューサー)のコンビによる「キャット・ピープル」(42)、「私はゾンビと歩いた!」(43)に続くB級ホラー第3作。超経済的な語り口と光と闇の見事な演出。
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ビリー・ザ・キッド対ドラキュラ (日本未公開) Billy the Kid vs. Dracula 1966
ドラキュラにふんするジョン・キャラダインの大きく見開いた瞳が、「青ひげ」(44)のときのそれと同じだという映画的記憶を呼び覚ます、映画黎明期から活躍する監督ボーダインの長いキャリアを締めくくる異色のZ級ホラー西部劇。
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コブラ・ウーマン (日本未公開) Cobra Woman 1944
モンテス&ホール&サブーのトリオによる総天然色の南海冒険活劇。コブラの国の女王位継承をめぐる双子の姉妹(モンテスが善悪二役)の対決。モンテスの、生贄を選別する妖艶で無慈悲なコブラの踊りが強烈だ。
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マルヴヌール家の狼男 (日本未公開) Le loup des Malveneur 1943
古城の地下室で祖先を甦らせる科学実験に没頭する城主は狼の呪いにかかっていた。分厚い霧の立ち込める丘の中腹で執り行われる仰角構図の不気味な葬式場面等、雰囲気で魅せる超B級ゴシック・ミステリー。
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キング・コング King Kong 1933
1933年、古典SF映画の金字塔「キング・コング」が映画史に登場する。ウィリス・オブライエンによる特撮効果が炸裂した、非文明社会を嘲る人間のエゴと残忍性に裏打ちされたコングと美女の涙なしには見れぬ悲恋映画の傑作。
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最後の切り札 (日本未公開) Dernier atout 1942
ハリウッドのコミカルな犯罪映画の手法を踏襲したジャック・ベッケルの才気ほとばしる処女長編。軽妙洒脱、緩急自在という言葉がしっくりくる傑作。見事なストーリーテリングに脱帽。
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非常線の町 (日本未公開) Rafles sur la ville 1957
50年代末期になるとフィルム・ノワールも変容を見せる。“シネ・ジャズ”の到来にマシンガンの乱射。刑事のミシェル・ピコリが同僚を死なせた償いから、放たれた手榴弾を抱え込み自爆して仲間を守るクライマックスが壮絶。
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真夜中まで Entre onze heures et minuit 1948
殺されたギャングの親玉と瓜二つの刑事が被害者になりすまして事件を解決していく。冒頭、「二つの顔」(46)、「俺は善人だ」(35)等が映画館でかかり、非現実味を帯びた奇怪な双子の男も登場する。ジューヴェの独り舞台である。
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最後の曲がり角 (日本未公開) Le dernier tournant 1939
J・ケインの小説「郵便配達は二度ベルを鳴らす」の最初の映画化。シュナールの重苦しい雰囲気描写とコリンヌ・リュシェール(当時18歳)の魔性の官能性が融合したフレンチ・フィルム・ノワールの秀作。
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暗闇の婚約者 (日本未公開) La fiancée des ténèbres 1944
中世のキリスト教異端カタリ派の魔女伝説を下敷きにした、占領時代のフランスの魅惑の超低予算ノワール・ファンタジー。不意に襲いかかる死の描写が秀逸。古城に隠された地下聖堂がハリボテだったりする(゚Д゚ )。
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ノー・クエスチョン・アスクト (日本未公開) No Questions Asked 1951
夜の街を警察に追われる男の回想から始まる、50年代の典型的なB級フィルム・ノワール。婚約者との破局を機に、盗難品をギャングから買い戻す闇ブローカーとしてのし上がる保険会社専任弁護士の顛末。
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どうぶつ宝島 1971
スティーヴンソンの冒険小説「宝島」の登場人物を動物に置きかえて脚色した東映創立20周年記念アニメ作品。宮崎駿が関わった最初期の作品で、豚の船長や少女の人物造形にすでに彼の嗜好が見てとれる。
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夜の叫び (日本未公開) A Cry in the Night 1956
マザコンに支配されたニューロティックなレイモンド・バーが、警官の父親の抑圧に悩む18歳のナタリー・ウッドを誘拐し監禁する倒錯的なフィルム・ノワール。赤狩りで失脚したフランク・タトル監督の最後から2番目の作品。
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裸の街 (日本未公開) The Naked Street 1955
1930年代初めのワーナーの伝統的なギャング映画を踏襲するような風格を持つ一品。ギャングの親分のアンソニー・クインとその妹(アン・バンクロフト)を孕ませた犯罪者ファーリー・グレンジャーの宿命的な運命。
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キッド・グローブ・キラー (日本未公開) Kid Glove Killer 1942
フレッド・ジンネマン初の長編劇映画。月並みなディテクティブ・ストーリーに当時の科学捜査の粋を集めて犯人を追い詰める犯罪ドラマ。
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ヒッチハイカー (日本未公開) The Hitch-Hiker 1953
映画作家としてのアイダ・ルピノの野心をうかがわせるB級フィルム・ノワールの佳作。釣り旅行中の2人の男が、途中で指名手配のサイコキラーを拾ってしまったことから始まる悪夢のドライブ。
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デカメロン夜話 Decameron Nights 1953
昨年10月のTCMのジョーン・フォンテイン特集より。「忘れじの面影」(48)のジュールダンと再共演。亡き夫に操を立てる若い未亡人を口説き落としに現れたボッカチオの回想形式からなる艶笑夜話。フォンテインの美しさが見もの。
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口紅殺人事件 While the City Sleeps 1955
急に見直したくなりDVDを引っぱり出してきた。大手新聞社の社命で3人のセクションチーフが重役のポスト獲得をかけてニューロティックな連続女性殺人の特ダネを競い合う。権力闘争と殺人事件という2つのプロットが見事に絡まる。
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熱砂の大脱走 (日本未公開) Flight to Tangier 1953
タンジェが舞台の冒険活劇。300万ドルの信用状回収任務を帯びた米国政府女捜査官にジョーン・フォンテイン。き、綺麗すぎる。後年の「北北西に進路をとれ」を思わせる、広大なブドウ畑での追っかけ場面が印象的。
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二重結婚者 (日本未公開) The Bigamist 1953
映画作家としてのアイダ・ルピノが、孤独に苛まれた結果重婚を犯してしまった男に同情的なアプローチを見せる野心的なノワール・ドラマの秀作。オブライエン、フォンテイン共に好演。
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桃色の馬に乗れ (日本未公開) Ride the Pink Horse 1947
全編主観キャメラによる実験的な「湖中の女」(46)に続いてロバート・モンゴメリーが放った、詩的で濃密なフィルム・ノワールの傑作。64年にドン・シーゲルが「犯罪組織」(TV)としてリメイク。
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ベルリン特急 Berlin Express 1948
久しぶりに見直す。戦後の欧州統合への希望をはらんだ、ベルリン行き特急列車とドイツの生々しい廃墟を舞台にしたドキュメンタリータッチのスパイ映画。ターナーの才能が刻印されたノワールな視覚的演出も冴える。
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出航の日まで (日本未公開) Until They Sail 1957
法廷でのジーン・シモンズの証言場面からフラッシュバックで語られる、第二次大戦中のニュージーランドを舞台にした、4人姉妹と米海軍駐屯兵の悲喜こもごもの恋愛人生模様。シモンズ、フォンテイン、ニューマン好演。
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大時計 The Big Clock 1948
時計塔のある大手出版社のビル内を逃げ回るレイ・ミランドが、自分が犯人と誤認された経緯を回想していく、名作フィルム・ノワール。冒頭のロングショット、ファローの切れ味のいい演出、ロートンの怪演も光る。
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踊る騎士 A Damsel in Distress 1937
昨年10月のTCMのジョーン・フォンテイン特集より。ガーシュインのナンバーに乗せて踊るアステアの粋なダンスの数々。アレン、バーンズとのコミカルなナンバー。舞台時代のお家芸“ラン・アラウンド”も披露されている。
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小さな愛の日 (日本未公開) From This Day Forward 1946
戦後まもなく職を探す男が、妻との出会い・倹しい結婚生活をフラッシュバックで回想しながら将来を見すえていく、ネオレアリスモを意識したような感動のドラマ。フォンテインは貧困層の前向きな若妻を好演。凡作。
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ミュージック・フォー・マダム (日本未公開) Music For Madame 1937
宝石強盗に加担させられたイタリア人オペラ歌手のニーノ・マルティーニと若き作曲家の卵ジョーン・フォンテインが織り成すミュージカル・ロマンチック・コメディ。マルティーニのテノールの美声とフォンテインの初々しさが見もの。
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恋は無敵 (日本未公開) You Can't Beat Love 1937
昨年10月のジョーン・フォンテイン特集より。市長選の遊説をする令嬢の挑発に乗った金持ちの男が、市政の浄化に一役買って、娘との恋を勝ちとるロマンチック・コメディの快作。フォンテインの初々しさが見もの。
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ブロンド・チート (日本未公開) Blond Cheat 1938
昨年10月のTCMのジョーン・フォンテイン特集より。耳から外せない偽物のイヤリングごと質に入って金銭をだまし取る、妖精みたいにカワイイ詐欺師のフォンテインにメロメロ。こんな担保ならみんなお金貸しちゃいそう(笑)。
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メイドの夜逃げ (日本未公開) Maid's Night Out 1938
昨年10月のTCMのジョーン・フォンテイン特集より。牛乳配達トラックの荷台から牛乳瓶を投げつけて追っ手のパトカーを次々とパンクさせて撃沈していくフォンテイン。彼女のコメディエンヌぶりが堪能できる至福の初期作品。
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カバー・アップ (日本未公開) Cover Up 1949
保険調査員が自殺者の周囲を探るうちに殺人による死を確信し、やがて町ぐるみで黙認されていた事件の意外な真相を知る、クリスマスの穏やかな雰囲気の中で進行する風変わりなスモールタウンもののミステリー。
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孤独な場所で In a Lonely Place 1950
ニック・レイによるグロリア・グレアムの代表作の1本。突然暴力的な衝動に駆られる脚本家のボギーと、彼に愛情を注ぎながらも次第に殺人犯なのではとの不安と恐怖が頭をもたげるグレアムの葛藤する表情の演技がすばらしい。
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ポーカー・フラットのならず者 (日本未公開) The Outcasts of Poker Flat 1952
ジョン・フォードの「さすらいの旅」(19/現存せず)、クリスティ・キャバンヌの37年版(日本未公開)に次ぐ同名小説の3度目の映画化。強盗殺人犯に監禁された猛吹雪の山小屋を舞台にした西部劇ならぬ密室心理劇。
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ヴィーナスのサイン (日本未公開) Il segno di Venere 1955
結婚相手を見つけられず真剣に悩む女と男たちの注目を一手に集めるいとこの美女を対比させた、イタリア式コメディの旗手リージによる甘く切ない恋愛喜劇。浮浪者然りのデ・シーカがケッサク。
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燃える平原児 Flaming Star 1960
白人の父親とインディアンの母親を持つ混血の青年の、両親の愛情を引き裂かれた苦悩と闘い。ドン・シーゲルの歯切れのいい演出に、青春映画のスター、エルヴィスが十分に応えた秀作西部劇。
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街中の拳銃に狙われる男 Man with the Gun 1955
妻との復縁のために訪れた町で、町直しのために雇われた保安官のロバート・ミッチャムが超強くてカッコイイ西部劇。風紀を乱す酒場に火を放ったりする型破りで豪快なやり方が凄い。
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黒い傷 (日本未公開) Circle of Danger 1951
戦争中に死んだ弟の死因を不審に思った男が、単身英国に渡り、弟の軍隊の交友関係を洗う。負の連鎖による聞き込みから思わぬ結末まで一気に魅せる、ターナーのフィルム・ノワールとは異質の傑作ミステリー。
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青いガーディニア (日本未公開) The Blue Gardenia 1953
出征中の恋人に捨てられたショックから、ナット・キング・コールの歌う“ブルー・ガーディニア”に導かれラングの夢魔的な世界に陶酔してしまうアン・バクスター。軟派なR・バー(「裏窓」の犯人だ)に迫られ、酔った弾みで頭を鈍器で殴りつけるが・・・
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極地の青春 Petticoat Fever 1936
北極圏勤務で女性に飢えた無線技師のもとへ、計器の故障で不時着した教授とその婚約者が訪ねてくる。女を強引にくどく男と、一刻も早く婚約者を連れて立ち去る機会を虎視眈々と狙う男の駆け引きが面白いロマンチック・コメディ。
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世界拳闘王 The Prizefighter and the Lady 1933
ボクシングの元全米ヘビー級王者マックス・ベアが主演で、マーナ・ロイがナイトクラブで歌うギャングの情婦と献身的なボクサーの妻を演じ分ける恋愛ドラマ。最後に、迫力のある対プリモ・カルネラ(当時のヘビー級王者)戦が用意されている。
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結婚専科 Marriage on the Rocks 1965
結婚19年目、一流広告会社の社長で仕事一辺倒の夫(シナトラ)を自分にまた振り向かせるため、新品の黒いネグリジェで気を引こうとしたりするデボラ・カーがチャーミング極まりないロマンチック・コメディ。
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怪人マブゼ博士 Die 1000 Augen des Dr. Mabuse 1960
ラング自身による“犯罪博士マブゼ”の3度目の映画化で、今度はマブゼの息子(!)が兵器産業に介入、原爆ロケットで世界を混乱に陥れようと暗躍する。ハリウッドに干され、故国ドイツに戻ったラングの、これが遺作となった手に汗握る犯罪活劇の決定版。
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